宇井 清太のシンビ地植え栽培では、ペレポストを葉、バルブの間に・・・
パラパラ・・・撒いている。 枯れ葉が舞い落ちるように・・・。
エビネは枯れ葉を・・・「落葉」させない。
離層を捨てた理由は・・・ラン菌を株元に養殖するためである。
デンドロのバルブは・・・バルブの間に枯れ葉を落し保存するためである。
この枯れ葉が・・・ラン菌の食べ物になる。
これが・・・ラン菌による炭素循環である。 ブドー糖の生産工場・・・。
ラン菌も生き物である。
食べなければ生き続けることが出来ない!
ラン菌は「木材腐朽菌」。
逆に言えば・・・木材腐朽菌の中の一部の菌が・・・ランと共生する・・・菌根菌になれる菌である。
木材腐朽菌の食べ物は・・・2億8500万年変わることなく・・・植物死骸、枯れ葉のリグニン、セルっロースである。
つまり、地球陸上の植物のあり処には、必ず植物が産生する死骸、枯れ葉が存在する。
植物が生息している場所には、必ず・・・それらを食べて生きる「木材腐朽菌」が生息している。
ラン科植物が地球のいたるところに生息域を広めて・・・26000種もの原種が生きていられるのは、
ラン菌が・・・陸生植物の生息している場所に生きているからである。
ラン菌・・・木材腐朽菌は好気性菌である。
だから水の中の嫌気状態・・・水中では休眠状態で胞子は生きられても・・・繁殖できない。
そういうことでラン科植物には多湿に耐える種は有っても・・・純粋な水生ランは見つかっていない。
ところが、バイテクのやり方では、無菌播種、メリクロンのプロトコームステージでは、
液体培地で培養出来る。
これは、あくまでも自然界に存在しない・・・「無菌状態」でのみ可能なこと。
プロトコームのエネルギー源として添加している炭素化合物は、自然界の雑菌生息水中では、
短時間内に・・・アルコール醗酵・・・・などが起こる。
熱帯雨林のボルネオ島。
熱帯なのに・・・・地下には膨大な「泥炭」がある。
枯れ葉が水底に沈み・・・木材腐朽菌が分解出来ない為に、未分解のまま堆積したものである。
北極圏のピートモス。
低温で木材腐朽菌が活動出来ないために未分解の水ゴケが堆積したもの。
木材腐朽菌が・・・食べられないことで生まれた泥炭、ピートモス。
ラン科植物の自生地は、必ず・・・木材腐朽菌(ラン菌)がリグニン、セルロースを食べている場所である。
毎年、新しいエサが・・・供給される場所がラン自生地である。
自身も枯れ落ち葉を・・・作り・・・。
自生地では枯れ葉な「病気の元」などではない!
貴重なラン菌の食べ物として・・・・株元に保存される。 右写真参照。
このことを、ラン界は無視削除してきた。
ラン菌が食べることが出来ないもので植えてきた!
とんでもない栽培法で行ってきた。
ランは・・・ラン菌と共生して生きる「菌根植物」である。
ランとラン菌(木材腐朽菌)の関係で言えば・・・あくまでもラン菌が主役である。
ランは「新参者」である。
ラン菌が支配しているエリアに・・・ランの種子は「落下」した場所がラン自生地である。
ラン栽培での基本中の基本である。
そうであるならば・・・ラン栽培より前に、鉢をラン菌が主役の状態にして置くことが正しい栽培法である。
そのためにはラン菌が食べることが出来る素材の培養土でなければ・・・ランは喜ばない!
ペレポストは・・・ラン菌が食べられる!
リグニンとセルロースで製造しているからである。
ラン菌がリグニン、セルロースを食べると・・・・ブドウ糖(低分子の炭水化物)が生まれる。
動物が食べると・・・ウンチとオチッコを排泄するが・・・動物の場合は窒素のアンモニアである。
ランがラン菌と共生した理由の一つが、このラン菌が産生する「ブドウ糖」である。
これを利用することを考え出したラン科植物は、種子から「胚乳」を削除することに成功した。
胚乳を無くすれば、種子を小さく軽くすることが可能であり、新天地を開拓できるからである。
光合成負け組植物が編み出した生き残り戦略である。
ペレポスト栽培で・・・夏負けしないのは・・・このブドウ糖である。
ラン菌も食べなければ衰弱、老化する!
だから、ペレポスト栽培では・・・少なくとも2年ごとに植え替えすること。
一年後には、新しいペレポストを少量・・・枯れ落ち葉のように鉢上にパラパラ補充すること。
ランを元気にするには・・・ランより先にラン菌を元気にすることである。
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